- 投稿日
- 2018年3月6日
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ドッグフードのふやかし方(子犬・成犬・老犬別に解説)
「愛犬がドックフードを食べない」「食いつきが悪い」「お腹の調子が緩い」そんなわんちゃんには、ふやかしたフードを与えてみてはいかがでしょうか?
ドックフードをふやかすことで、わんちゃんの消化を助けて、栄養を吸収しやすくします。消化しやすいので、体への負担を減らすことができますから、子犬や老犬にうってつけです。
また、好き嫌いが激しくてあまり食いつきがよくないわんちゃんでも、新しいフードに切り替えた時は、ふやかすことで匂いにつられて食べることもあります。
今回は、そんなドックフードのふやかし方について、仔犬・成犬・シニア犬別に解説します(∪^ω^)
ドックフードをふやかす方法(子犬の場合)
我が家にやってきたかわいい仔犬。自分の家に来る前に、ブリーダーさんやペットショップなどで子犬がふやかしたフードを食べていたら、我が家でもドッグフードをふやかしてあげましょう。
また、離乳したばかりの子犬にとって、いきなりカリカリのドッグフードを食べるのはお腹の負担になります。子犬にはドッグフードをふやかしてあげるのをおすすめします。
子犬にドライドッグフードをふやかして与えるメリット
ドッグフードをふやかすことは、子犬にとって何かメリットがあるのでしょうか?ふやかしたドッグフードは、食べやすく消化にもよいということがあります。ふやかしても栄養価には変化がないので、安心して与えられますよ。(参考:ふやかすことで栄養成分量が変化することはありません https://www.royalcanin.co.jp/new/faq/?p=569)
食が細くてうまく食べられない子犬は、時に血糖値が下がりすぎて低血糖になることもあるので、食べやすくふやかしてあげるのは大切なことです。(参考:低血糖症 https://www.anicom-page.com/all_education_details?type=13&id=103)
健康な体作りのためにも、成長期の子犬にしっかり食べてもらいたいですよね。おいしく食べられるように、上手にふやかしてあげましょう。
子犬にドッグフードをふやかして与えるデメリット
デメリットは、歯に歯垢など汚れが付きやすいことと、一度ふやかしたフードは保存しづらいことです。(参考:猫の歯肉口内炎の発生要因 歯周病から見たフードについて)
デンタルケアを子犬のうちからやっておけば、成犬になっても困りません。食後は歯をきれいにしてあげましょう。ふやかしたフードが残ったら、腐敗してしまうので、廃棄してくださいね。
ドッグフードのふやかし方
では、具体的にどのようにドッグフードをふやかすのか、一緒にみてみましょう。
・ドックフードの商品パッケージをみてどのくらい与えればよいか確認し、フードの量を計ります。フードは耐熱容器に入れると、電子レンジも使えて便利です。
まずは、耐熱容器にドライドックフードをいれました
・温度が40℃程度のぬるま湯を用意しましょう。レンジで温める場合はお水を用意します。
・器にあけたドライフードにぬるま湯または水を注ぎます。水分量はだいたいフード1に対して3程度ですが、仔犬の様子をみながら調整してみてくださいね。
ドッグフードに40℃のお湯を注ぎました
・ふやかす時間は10~15分くらいです。37℃から38℃に温めます。様子をみて程よくふやけたら仔犬に与えましょう。
10分程度置いておくと、このようにふやけました。まだほんのり温かいです
・水分にも栄養が溶けているので、湯切りはしないでそのまま与えましょう。
・初めてドライドッグフードを食べる子犬には、犬用ミルクなど、今まで飲んでいたミルクを少し入れてあげるといいでしょう。
こちらは犬用ミルクを注いだ状態です
・電子レンジで温める場合は、ペット用耐熱容器に入れてラップをします。
犬用ミルクを入れて電子レンジでふやかしました。
・ここでは、700Wの電子レンジで40秒程度、加熱しました。
子犬のドッグフードをふやかすときの注意点
・ドッグフードをふやかすのに、熱湯を使うことはやめましょう。フードのたんぱく質が高温によって変性したり、ビタミンが破壊されたりするおそれがあります。40度程度のお湯を使うことをオススメします。(参考:熱湯を使うと栄養成分に影響がありますか? https://www.royalcanin.co.jp/new/faq/?p=567)
・初めて食べるドッグフードは少しずつ与えます。下痢などをしたら量を減らしましょう。
・朝起きた時やごはん前など、胃液のような黄色い液体(実は胃液ではなくて胆汁です)を吐いているときは、原因が空腹のためであることがあります。その時は少し食事の回数を増やしてみましょう。(参考:犬のからだセミナー 吐く編 https://www.peppynet.com/library/archive/old/html/101111)
・生後6~7か月くらいまで、ふやかしたドッグフードを与えるといいでしょう。歯の様子や便の様子をみながら調節していきます。
・電子レンジを利用しましたが、ここでは、耐熱容器に50gのドライドックフードと、ひたひたになるまで犬用ミルクを入れてラップをして、700Wの電子レンジで40秒程度、加熱しました。レンジのワット数やドライフードの量、耐熱容器の大きさなどで加熱時間は違ってきます。ご自宅のレンジで様子をみながら調整してくださいね。
・レンジを使用した場合、中心部が高温になっている場合があります。温度を確かめてから与えてください
子犬は体力や免疫力がまだ低くて、すぐに体調を崩してしまう事も多いよ。何かあればすぐに獣医さんに相談してね!
※ドッグフードを砕いてからふやかすと、早くまんべんなくふやけるので、子犬でもドライフードを食べやすくなります。砕く方法については、こちらの記事をご覧下さい。
※生後1歳未満の子犬のドックフードの選び方の注意点についてはこちらの記事をご覧下さい。
ドックフードをふやかす方法(老犬の場合)
犬が高齢期(7歳以上、10歳・11歳・12歳なら立派なシニア犬です)になって、今までのカリカリを食べなくなったら、ドッグフードをふやかしてみましょう。
ドライフードはあまり食べないのに、柔らかい犬のおやつなら食べる、という場合は、ドッグフードも食べないと栄養バランスが心配です。お湯などでふやかすとしっかり食べてくれるハズですよ。
老化は個体差もありますが、小型犬・中型犬でだいたい10歳くらいから、大型犬では7歳くらいから始まります。12歳にもなると老犬なので、食べやすい食事に切り替えてあげましょう。大切な家族ですから、1日でも元気で長生きしてほしいですよね。
しかし、ふやかそうと思っても、どのくらいの量を、どうやってふやかすかわからないときありますよね。熱湯を入れたほうが早いのか、お湯なのかそれともお水でいいのかなど疑問もわきます。
老犬にドッグフードをふやかすメリット
食事量そのものが減ってくるのがシニア犬の特徴です。カロリーを効率よく摂って、元気に過ごしてもらいましょう。
一般的に、ドライフードはカロリーが缶詰より高いので、ドライフードをふやかして与えることは、カロリーを効率よく摂れるというメリットがあります。
ドライフードのカロリー例
手元にあったドライフードのカロリーは100gで325kcalでした
缶詰フードのカロリー例
手元にあった缶詰のウェットフードのカロリーは100gで135kcalでした
もちろん、ふやかしても栄養価に変化はないので安心してふやかせますね。(参考:ふやかすことで栄養成分量が変化することはありません https://www.royalcanin.co.jp/new/faq/?p=569)
水分摂取量が減ってくる高齢犬も、ふやかしたフードだと水分が無理なくとれるのもいいですね。
また、歯が弱っていてうまく食べられなくなった老犬や、体力が低下して食べるだけでも疲れてしまう犬もいます。こういったシニア犬は特に、ドッグフードをふやかしてあると、柔らかくなって食べやすくなります。またフードを温めると、香りで食欲が増す効果もあります。
普段、病気があってお薬を飲んでいる犬には、ふやかしたフードをお団子状にして口の中に入れてあげると、うまく薬を飲ますことができますよ。
老犬にドッグフードをふやかして与えるデメリット
ふやかした水分量の多いフードは、歯につきやすく歯石がついて歯槽膿漏や歯肉炎になるデメリットもあります。デンタルケアは欠かさないようにしてくださいね。(参考:猫の歯肉口内炎の発生要因 歯周病から見たフードについて)
老犬のためのドッグフードのふやかし方
では、具体的にどのようにドッグフードをふやかすのか、一緒にみてみましょう。
・愛犬が普段食べているフードを用意して、餌の量を計りましょう。パッケージに書いてある数値を参考にします。フードは耐熱容器に入れるほうが、電子レンジも使えて便利ですよ。
耐熱容器に入れてドライドックフードを用意します
・40度程度のぬるま湯を用意します。電子レンジを使う場合はお水でもいいでしょう。牛乳をかけたい場合は犬用のミルクを用意します。
・水分量はフード1に対して3程度ですが、愛犬の様子をみて調節してください。
・ドライフードにお湯を注ぎます。ぬるま湯ならそのまま10~15分程度様子を見ます。37~38℃が最適な温度です。
こちらはぬるま湯を注いだ直後です
・お水や牛乳の場合は、ラップをしてレンジで40秒程度チンしてふやかします。
・中心の温度を確認して適度に柔らかくなっていたら食べさせます。水分にも栄養が溶けているので湯切りをする必要はありません。
10分程度放置するとふやけました
・ふやかしたものをさらにつぶしてあげると食べやすくなりますよ。
こちらはつぶしてペースト状にしました
・持病があってお薬を飲んでいる場合は、お団子状にして、中に薬をいれて与えればうまく薬をのめますね
老犬のドッグフードをふやかすときの注意点
・熱湯でふやかすとビタミンが破壊されるので、熱湯は使わないで40℃程度のお湯を使いましょう。(参考:熱湯を使うと栄養成分に影響がありますか? https://www.royalcanin.co.jp/new/faq/?p=567)
・食べさせて下痢などをしないか様子をみてくださいね。また、食欲がわかない高齢犬には、ササミや犬用チーズなどを細かくしてトッピングするとよく食べるかもしれません。
・電子レンジを利用する場合は、耐熱容器に50gのドライドックフードと、ひたひたになるまで水を入れてラップをして、700Wの電子レンジで40秒程度、加熱します。しかし、レンジのワット数やドライフードの量、耐熱容器の大きさなどで加熱時間は違ってきます。ご自宅のレンジで様子をみながら調整してくださいね。
・レンジ加熱の場合は、フードの中心部が高温になる場合があるので注意しましょう。
・温度を必ず確かめてから与えましょう。
老犬は体力や免疫力が低下してる事も多いから、何かあればすぐに獣医さんに相談してね!
※ドッグフードを砕いてからふやかすと、早くまんべんなくふやけるので、シニア犬でもドライフードを食べやすくなります。砕く方法については、こちらの記事をご覧下さい。
※7歳以上の高齢犬のドックフードの切替の時期や選ぶ際の注意点などについては、こちらの記事をご覧下さい↓
ドックフードをふやかす方法(成犬の場合)
成犬でも、子犬のころから食が細いタイプの子は、いつものカリカリを食べなくなることがあります。愛犬の食事を食べる量が減ると心配になりますよね。
体が出来上がっている成犬も、健康維持のためには食事をしっかりとってもらいたいものです。ドライフードは食べないのに、おやつを食べたがって催促するようでしたら食欲はあります。
病気による食欲不振とは考えにくいですね。そんな場合はドッグフードをしっかり食べるように工夫します。
それには、ふやかしてほんのり温めて、いい香りを立たせることです。香りが犬の食欲を刺激し、フードを食べるようになりますよ。早速、愛犬にもいつものカリカリドッグフードを、温めてふやかしてあげましょう。
成犬にドッグフードをふやかすメリット
ふやかすメリットは、温めることで香りがたち、成犬の食欲が増すことです。また、食べやすいので消化によく、水分も一緒にとれます。
ドライフードをふやかした水分には栄養がとけこんでいるので、湯切りはしないようにしてくださいね。
成犬にドッグフードをふやかして与えるデメリット
デメリットは歯への影響です。柔らかいフードは歯に残りやすく、歯垢や歯石がついてしまいがちです。(参考:猫の歯肉口内炎の発生要因 歯周病から見たフードについて)
汚れたままにしてしまうと、歯肉炎や歯槽膿漏の原因となるので、まめにデンタルケアをしてあげましょう。
成犬のためのドッグフードのふやかし方
では、ドッグフードをふやかす方法をみてみましょう。
・いつものフードの量を計ります。パッケージに書いてある数値を参考にしてください。フードは耐熱容器に入れると、電子レンジも使えて便利です。
50gのドライドッグフードをエサ入れに盛りました
・40℃程度のぬるま湯かお水を注ぎます。水分量の目安としてフード1に対して3程度注ぎます。それほどふやかさない場合は、水分量を少なくしてもいいですね。
ぬるま湯をひたひたになる程度に注いだところです
・そのまま10~15分程度置いて37~38℃くらいにします。お水の場合はラップをしてから700Wのレンジで40秒程度加熱してふやかします。
10分ほど置いて、ふやけたところです
こちらは700Wの電子レンジで40秒加熱した直後です
・いい具合にふやけたらほんのり温かいうちに食べさせてあげましょう。
成犬のドッグフードをふやかすときの注意点
・成犬向けのふやかし方も、基本的には子犬や高齢犬の場合と同じです。熱湯はビタミンを破壊したり、たんぱく質を変性させてしまったりします。40℃程度のお湯を使ってくださいね。(参考:熱湯を使うと栄養成分に影響がありますか? https://www.royalcanin.co.jp/new/faq/?p=567)
・おやつやお肉をトッピングすると、トッピングがないドッグフードは食べなくなってしまいます。トッピングはしないでおきましょう。
・フードを食べないからと、おやつを補充しないようにします。「ドライフードを食べないでいるとおやつがもらえる」と学習して、ドッグフードのほうを食べなくなり、栄養バランスが崩れてしまいます。
・電子レンジを利用しましたが、ここでは、耐熱容器に50gのドライドックフードと、ひたひたになるまで水を入れてラップをして、700Wの電子レンジで40秒程度、加熱しました。しかし、レンジのワット数やドライフードの量、耐熱容器の大きさなどで加熱時間は違ってきます。ご自宅のレンジで様子をみながら調整してくださいね。
ドッグフードをふやかす方法のまとめ
いかがでしたか?子犬・成犬・老犬とそれぞれ、ふやかしかたは基本的には同じです。
違いとしては、それぞれに1日に必要なカロリーが違うので、ドライフードの量が違います。必ず調整してくださいね。
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