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7歳以上の高齢犬に与えるドッグフード選び3つのポイント

老犬
7歳になった愛犬。元気ではあるけれど、ちょっと食欲が落ちているということはありませんか?それはシニア期にさしかかっている愛犬の老化の始まりなのかもしれません。

犬の7歳は人間で換算するとだいたい44歳前後です。まだまだ元気、とはいえそろそろ健康のことが気になる年代ですよね。愛犬がシニアになっても、いつまでも元気でいてもらいたいもの。そのために大切なのは食事です。

でも、「健康で食欲もあるし、大きな病気もしてないのに、ドックフードの見直しなんて必要なの?」と思う方も多いでしょう。高齢犬に与えるドッグフードはどのように選んだらよいか、一緒にみていきましょう。

もし、結論から先に知りたい方は下の「もくじ」の「まとめ」をクリックしてくださいね。

そもそも、犬のシニアって何歳から?

疑問
愛犬を見ているといつまでもかわいらしく、幼く見えますが加齢は進みます。あくまで目安ですが、人間の年齢に換算してみましょう。

まず、小型犬・中型犬と大型犬は成長スピードや寿命が違います。大型犬の方が寿命が短いのです。ですから、小型犬・中型犬で7歳なら、だいたい44歳です。大型犬では54歳くらい、と考えてください。小型犬・中型犬で8歳なら、52歳。大型犬は60歳です。

(犬の年齢を人間の年齢に換算すると‥)
犬の年齢換算(参考:MVM 2016年4月臨時増刊号まるごと一冊高齢動物の疾患 p120「高齢犬・高齢猫とフード」より https://www.molcom.jp/products/detail/106512/)

ただし、同じ犬種であったとしても老化の個体差があります。人間でも、同じ60歳でも若々しくて健康な人もいれば、そうでない人もいますよね?

ですから、「7歳になったから、必ず老犬用ドックフードに切り替える必要がある!」と考えるのではなく、様子を見ながら徐々に老犬用フードに切り替えてください。

ココをチェック!老化のサイン

老犬
老化は変化がわかりにくく、明らかに様子がおかしくなってから、初めて愛犬がシニア期にはいったことに気付く飼い主さんが多いようです。もし、このような様子があれば、老化が始まっているかもしれませんよ。


□歩き方がぎこちない
□散歩の歩く速度が遅くなった
□名前を呼んでも反応が無い
□室内で物にぶつかる事が多い
□目の色が白くなってきた
□口臭がきつくなった
□毛艶が悪くなった、薄くなった
□夜中に無駄吠えをしはじめた
□急に食欲不振・食欲旺盛になった

(参考:ライフステージ③中高齢期、高齢期はいつから? https://www.royalcanin.co.jp/dictionary/column/20151119)

まずは7歳頃になったら、1年に最低1回必ず健康診断を受けましょう。病気は「早期発見・早期治療」が重要です。重症化する前に気付けば何らかの対策ができますよ。

※「犬の健康診断」の料金や注意点についてはこちらの記事をごらんください↓

犬の健康診断の費用はいくら?検査項目は?何歳から?実際に体験してきました。

高齢犬用と成犬用のドックフードの最大の違いとは?

ドックフード
成犬用と高齢犬用の最大の違いはやはり「カロリー」です。人間と同じように犬も加齢と共に基礎代謝が低下します。当然、必要な1日のカロリーも低下します。

「健康で食欲もあるし、大きな病気もしてないのに、ドックフードの見直しなんて必要なの?」と思っている方は注意が必要です。

なぜなら、基礎代謝が低下しているにも関わらず、カロリーが高い成犬用のものをそのまま与え続けていると、肥満犬になってしまうこともあるからです(汗)高齢期の肥満は心臓や関節に負担をかけてしまうので、特に注意が必要です!
肥満犬
ただし、老犬になって食が細くなり、体重もかなり減ってしまっているような場合は、逆に高いカロリーのフードを与える事もあります。そして、少量でも1日に必要なカロリーを摂取できるようにします。

シニア期に入って体重が減ってきた・増えてきたような場合は、まずは獣医師に相談してみましょう!

その他、カロリー以外にも「タンパク質」や「脂質」などにも違いがありますが、これについては後述します。

実際に、シニア犬用ドックフードを確認してみよう!

環境省「知って納得!ペットフードの表示」(環境省「知って納得!ペットフードの表示」パンフレットより抜粋)

ペットフード安全法では、名称、賞味期限、原材料、原産国、事業者名および住所について、日本語で表記することが義務付けられています。

また、使用した原材料(添加物を含む)を全て記載しなければなりません。

ただし、中国産の原材料を使っていても、最終的に日本の工場で加工すれば日本国産と表示できます。また、原材料自体に含まれる添加物の表示義務はありません。これが規制の「抜け道」になっています。

※この「抜け道」について、詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧下さい。

「国産」「無添加」ドックフードに注意!2つの問題点と危険な添加物とは?

ペットフード安全法では、原材料名の記載順序は特に規定していませんが、原則は多い順に記載することが望ましいとされています。

この記載の順番については、ペットフード公正取引協議会が定めた「ペットフードの表示に関する公正競争規約施工規約」において、添加物以外の原材料については、原材料に占める重量の多い順に(左から)記載するものとされています。

これには法的な拘束力はなく、あくまで自主規制ルールです。しかし、国内のほとんどの企業がこのルールを守って表示しています。

ですから、購入前に真っ先に確認するポイントは、原材料表で最初(最も左)に記載されている主原料です。

ここでは、実際のドックフードを例にして確認してみましょう!

悪い例(近所のスーパーなどで販売されている格安国産フード)

こちらのフードは悪い例です。まず「8歳以上」と表示があるので、高齢犬に与える事を想定したフードです。
悪い例・8歳以上
原材料表を確認すると、このようになっています。
原材料表
しかし、このようなドックフードをシニア犬に与えるべきではありません。何が悪いのでしょうか?具体的に解説します。

主原料が穀類のフードはNG!
まず最初に確認するのは主原料です。このフードでは、原材料表の最初(最も左)に記載されている主原料が「穀類」となっています。
穀類
このように、穀類(トウモロコシ、小麦粉、脱脂米糖、コーングルテンフィード)と表示があります。

そもそも、犬は肉食動物で植物(穀類)の消化は苦手です。穀類に含まれるでん粉を消化する酵素(アミラーゼ)が少ないのです。

老犬は消化能力が低下しているので、このような穀物の消化は特に苦手です。ですから、このように穀類が主原料になっているフードをシニア犬に与えるのは避けるべきです。

関節成分(グルコサミン・コンドロイチン)配合
悪い例・8歳以上
関節成分
「8歳以上」の文字の横にも表示されていますが、「グルコサミン」「コンドロイチン」の2つの成分が配合されています。

人間と同じく犬も高齢になると関節が弱くなる傾向があり、関節のサポートに「グルコサミン」「コンドロイチン」などが良いとされています。

しかし、グルコサミンなどの関節成分を口から食べても効果が無いという調査報告が多数あり、医学的な根拠や有用性については、注意が必要です。

「関節成分が入っているから良さそうだ」という曖昧な理由で購入するのはやめましょう。むしろ、このような関節成分が入っているフードは疑うべきです。

レンダリング処理された肉はNG!
次に注目するべきは肉です。肉類(チキンミール、牛肉粉、豚肉粉、チキンレバーパウダー)と表示があります。
肉類

「ミール」というのは、動物の体の中で、人間が食べられる部分(主に筋肉成分)を取り出しだし、次に革を取り、さらに残りを粉砕し、油脂部分を取り除いた残りです。つまり残りカスです。畜産副産物といわれています。この行程をレンダリングと言います。(参考:日本畜産副産物協会 http://www.jlba.or.jp/con08_3.html)

しかし、このレンダリング処理は問題視されています。人間用に流通できない病死した動物の肉や、抗生物質やワクチンなどの残留薬剤を含む肉を原材料にしてレンダリング処理したり、レンダリング工程で強力な合成添加物を投与したり‥と、色々な問題点が指摘されています。
注射器と薬
「肉類」「●●ミール」「●●パウダー」「●●エキス」「●●粉」(例:チキンミール、チキンパウダー、チキンエキスなど)と表示のあるフードはレンダリング処理された、問題のある肉の可能性が高いのでさけるべきです。

そもそも、肉の品質に自信のあるメーカーはこのような曖昧な表示はしません。「鹿肉」「馬肉」「国産チキン」などの表示をして、さらに原産国や使用している部位まで説明していることもあります。

シニア期に入ると筋肉量が低下します。ですから筋肉や骨の発達に欠かせない、良質の肉(タンパク質)が不可欠です。このようなフードは老犬に与えるべきではありません。

残留薬剤・残留医薬品問題については、こちらの記事もご覧下さい

ドックフードの危険な原材料と「残留薬剤」安心・安全な原材料を見分ける2つのポイントとは!?

着色料・保存料はNG!
次に注目するべきポイントは着色料と保存料です。着色料としては二酸化チタン、赤色102号、黄色4号など色々な着色料が含まれていますね。
着色料・保存料
犬は餌の見た目を気にしませんから、着色料は飼い主さん向けです。犬にとっては不要です。不要なものが入ってないのが良いフードです。

これらの着色料の長期少量摂取の影響が明らかになっていないので、着色料が入っていないものを選びましょう。

また、保存料のソルビン酸カリウムについてはある程度の安全性が確認されています(参考:ソルビン酸(Sorbic acid )、及びカリウム塩(Potassium Sorbate)について https://www.ueno-food.co.jp/foodsafety/pdf/sorbic_detail.pdf)(参考:ソルビン酸,ソルビン酸カリウム http://www.geocities.jp/toshikim/id-3/id-6/id-4.html)

しかし、デヒドロ酢酸ナトリウムについては危険性が指摘されているのでさけるべきです(参考:日本医薬品添加剤協会 デヒドロ酢酸 http://www.jpec.gr.jp/detail=normal&date=safetydata/ta/date3.html)

どちらにせよ、保存料の長期少量摂取の影響も明らかになっていないので、なるべく保存料が入っていないものを選びましょう。

酸化防止剤とその他の添加物
酸化防止剤
着色料・保存料以外にも、たくさんの合成添加物がありますね。

カルシウム、リン、ナトリウム、鉄、銅、ビタミン類などの栄養素だけでなく、酸化防止剤としてミックストコフェロールとローズマリー抽出物が入っています。

ミックストコフェロールはトコフェロール(ビタミンE)の混合製品です。これは基本的には安全です。(参考:食品添加物 http://www.tama-bc.co.jp/products/food_additive/index.html)

ローズマリーは強い抗酸化性を持つことが知られています。ローズマリーは種によって異なりますが、多くは毒性を持つ樟脳成分を含んでいます。

中毒が起きるほどの成分は含まれないと思いますが、天然成分だからといって安全とは言えません。(参考:香辛料の抗酸化性、斎藤 浩、油化学 油化学 Vol.26 (1977) No.12 P754-764)

添加物は天然、合成という表示に惑わされず、安全性が確かめられたものを用いているドッグフードを選びたいですね。

このフードの場合は、そもそもここまで添加物を入れて、フードの「見た目」や「栄養バランス」を補う必要がある事自体が、肉の品質の低さを証明していると思います。

繰り返しになりますが、これは悪い例です。このようなフードを老犬に与えるのはさけるべきです。

犬は肉食動物です!だから、植物の消化は苦手なんです

肉を食べるオオカミ
オオカミが家畜化して犬になりました。だから狼が祖先である犬は肉食動物です。ただし、ネコ科の動物ほどの肉食性ではなく雑食よりの肉食です。

犬は大腸の長さが身長の5倍しかありません(ネコやトラは4倍、オオカミは4~4.5倍、人間は10倍、羊は25倍です)腸が長いのは草食動物で、短いのは猫やオオカミのような肉食動物です。肉は胃酸でほぼ溶けますから、肉食動物は腸が短くても良いのです。
体長と腸の長さの比較
肉に比べて植物の中の養分は少ないので,腸などの消化器官で時間をかけてしっかりと養分を分解・吸収する必要があります。肉食動物の犬は腸が短いので、穀物などの植物は消化しにくい仕組みになっています。

また草食動物のように、穀物をすりつぶすための臼歯のような機能がほとんどなく、歯はハサミ状に重なりあって、肉や骨を鋭く切り裂き、砕くようになっています。そしてほとんどが丸呑みです。
犬の歯

でも、肉食動物だからといって、肉だけでは栄養不足です

犬の祖先のオオカミは獲物(鹿などの草食動物)を仕留めたら、肉、骨、心臓、肝臓など、色々な部位を食べることで、タンパク質だけでなく、ビタミンなどの必要な栄養素を摂取しています。(参考:犬は肉食動物なの? http://ziwipeak-jp.com/column/899)

それと同じように、犬に肉だけ与えていたら不十分です。タンパク質、脂肪、炭水化物、ビタミン、ミネラルがバランスよく必要です。

老犬にとって必要な栄養素とは?

犬に必要な栄養素は、タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルの5大栄養素といわれるものです。これらを過不足無く摂取できるのが良質のドックフードという事になります。

特に、基礎代謝・筋力・消化能力などの低下がはじまる老犬にとっては良質のタンパク質(肉)が重要になります。

三大栄養素でみると、犬と人間は似ているが‥
3大栄養素の違い(環境省「飼い主のためのペットフード・ガイドライン ~犬・猫の健康を守るために~」パンフレットより抜粋)

犬は家畜化して人間と共同生活していく中で、雑食性が進みました。たん白質の必要量は人間より多いものの、 三大栄養素のバランスは人間とよく似ています。

しかし、だからといって人間と同じ食事を与えるのは危険です。人の食べ物は犬にとって塩分が高い、糖質が多い、犬には毒性のものが入っている、消化が悪いなどの問題があります。

雑食性がすすんだとはいえ、肉食動物であることは忘れないでください。

なお、猫は人間と暮らし続けても肉食性を保ち続けた真性肉食動物のため、人間や犬に比べてたん白質が多く必要です。また猫は動物性タンパク質(肉)からしか摂取できない栄養素もあります。

タンパク質
牛肉タンパク質は動物性タンパク質と植物性タンパク質に大別されます。

ドックフードでは原材料として、動物性タンパク質としては肉(鶏・豚・牛・魚など)、植物性タンパク質としては大豆・小麦などがよく使われます。

雑食性がすすんだとはいえ、犬は肉食動物なのでタンパク質として肉の質は重要です。

特に、シニア期の老犬にとっては、筋肉の衰えをカバーするために不可欠なので、良質の肉を原材料としたドックフードを与えてください。

ただし、腎臓の機能が低下している高齢犬の場合は、一般的には低タンパクフードがオススメです。まずは一度、獣医師に相談してくださいね。

脂肪(脂質)
牛脂脂肪は動物性脂肪と植物性脂肪に大別されます。

ドックフードの原材料として、動物性脂肪は肉・豚脂・牛脂・魚油など、植物性脂肪は大豆油・小麦胚芽油などが使われます。

脂質は主要なエネルギー源となります。また吸収された脂質は健康な皮膚や被毛の維持にも重要な栄養素です。

犬はオメガ3系とオメガ6系の不飽和脂肪酸が体内で合成できないため、ドックフードには絶対に必要な栄養素です。

オメガ3系とオメガ6系の不飽和脂肪酸は魚や大豆などに含まれます
魚

シニア犬の場合は、摂取カロリーを抑えるために脂質を低くしているフードが多いようです。そのため、嗜好性が下がってシニア用フードに切り替えた途端、食いつきが悪くなる子もいるようです。

対策としては、ある日から突然、老犬用フードに切り替えるのではなく徐々に切り替えます。具体的には、初日はフードの1割の量だけを老犬用フードにして、最終的に10日後に完全に切り替えるなど、徐々に切り替えて慣らしていく事をオススメします。

炭水化物
米ドックフードでよく使われる炭水化物の原材料としては、米・とうもろこし・大麦・小麦などがあります。最も消化効率が高いのは米です。

炭水化物は犬が消化できる「デンプン」と消化できない「食物繊維」に分けられます。デンプンは消化酵素(アミラーゼ)で分解されて吸収されます。

犬は、このデンプンを分解してブドウ糖として利用できるようにする「アミラーゼ」をごく少量しか持っていません。それに腸などの消化器官も短いので、穀物や植物を消化するのが不得意なんです。

老犬は消化能力が低下していますので、このような穀物の消化は特に苦手です。穀類を多く含んだ高炭水化物のフードは避けるべきです。

なお、食物繊維は犬が持つ消化酵素では分解できないので、栄養にはなりません。ただし、整腸作用や腸内細菌の栄養になっていると考えられています。

ビタミン・ミネラル
レバー
ビタミンは脂溶性ビタミン(A・D・E・K)と水溶性ビタミン(B・C)に大別されます。

これらのビタミン類は肝臓や腎臓などの内臓に蓄積される事が多く、オオカミなどの肉食動物は獲物を捕らえると、内臓を食べてビタミン類を補給します。

ビタミン類は様々な酵素反応に必要な微量元素ですが、健康な犬はビタミンCを体内で合成できるので不要です。

(参考:5大栄養素とは https://www.royalcanin.co.jp/dictionary/five_nutrients/)

7歳以上の老犬にドックフードを与える時の注意点

ドックフード
それではココからは、7歳以上の老犬に与えるドッグフードの選び方の注意点をみていきましょう。

ドッグフードのパッケージに「7歳以上」と書いてあればいい?
7歳になったから、「7歳以上」と書いてあるドッグフードを選べばいいのでしょうか?しかしフードによっては「全年齢対応」となっているものもあります。

※こちらのフードは「全ライフステージ」とあります。
全ライフステージ

野生で暮らすオオカミは、高齢になって食べる量を加減することはあっても、食べる獲物を変えることはありません。また、老化には個体差もあります。
狼
そのことから考えると、全年齢対応のフードの量を調節して与える、ということはひとつの選択肢でしょう。

このように、パッケージに必ず給与量の表示がありますから、計って与えるといいですね。高齢犬の場合は、必要なカロリーが低くなるので、少し減らしても良いでしょう。
給与量

ただし、健康に不安のある子の場合は、獣医師に相談の上、ドックフードの量の調整などをしてくださいね。

関節成分(グルコサミンなど)
医師が否定
人間と同じく犬も高齢になると関節が弱くなる傾向があり、関節のサポートに「グルコサミン」「コンドロイチン」などが良いとされています。それらの成分を含んだシニア用のドックフードも販売されています。

しかし、グルコサミンなどの関節成分を口から食べても効果が無いという報告も多数あり、医学的な根拠や有用性については、注意が必要です。

抗酸化成分(タウリン、ルテインなど)
拒否
抗酸化成分とは、身体にとって有害に働く物質であるフリーラジカルの影響を抑制して体の酸化を防ぐと言われています。代表的な物質ではタウリン、ルテインなどです。このような成分が配合されたドックフードがシニア用として販売されています。

抗酸化成分は果物や野菜に多く含まれ、人間にとって果物や野菜を多く食べることは健康に良いことは十分に証明されています。(参考:厚生労働省・抗酸化物質と健康 http://www.ejim.ncgg.go.jp/public/overseas/c02/02.html)

しかし、それらの抗酸化成分だけを抽出してドックフードにいれることによる効果について、医学的な根拠や有用性については疑問視する声が多数ありますので、注意が必要です。

フードの粒の形状(食べやすさ)

老犬にとっては、粒の形状・堅さ・食べやすさも重要です。高齢になると歯が弱くなる子も多く、あまり硬いものを噛み砕けなくなってくるからです。ですから、小粒や噛み砕きやすい形状のフードが多いですね。

歯が弱るなどして、食べづらそうにしている様子が見られたり、病気でもないのに食べなかったりというときは、まずは今までのフードをふやかしてあげましょう。
ふやかしフード
※ただし、ドライフードをふやかす場合は熱湯を使うのはさけましょう。ビタミンやタンパク質が破壊される可能性があります。

もしくは硬いドライフードにこだわらず、柔らかい缶詰フード(ウェットフード)なども検討されてはどうでしょうか?

※ドックフードのふやかし方や注意点(電子レンジや熱湯の温度など)については、こちらの記事をごらんください↓

ドックフードのふやかし方(子犬・成犬・老犬別に解説)

※缶詰フードの選び方と注意点については、こちらの記事をごらんください↓

初めての缶詰選び。安全・安心な缶詰ウェットフードとは?

海外産と国産のどちらが良いの?
コンテナ船
外国産も国産も優れたドッグフードがたくさんあります。

ただ、海外産のドッグフードはどうしても輸入に時間がかかってしまいます。途中で高温のコンテナ内に置かれた場合などは、フードの酸化が進んでしまう心配もあります。それに輸送コストがあるので価格も高くなります。

その点、生産してから飼い主さんの手元に届くまで短時間ですむ国産のドッグフードは、酸化の恐れが少ないというメリットがあります。もちろん海外フードと比べて輸送コストは安くなります。

ですから、病気やアレルギーなどの特別な事情がない限り、国産フードを選ぶことをオススメします。

ドックフードの切り替え方
食べる小型犬
今までのフードからシニア用へ切り替えるときは、いきなり変えてしまうのではなく、徐々に切り替えていきます。突然異なったドッグフードを与えると吐いたり、下痢をしたりすることもあるので気を付けてくださいね。

まずは新しいドッグフードを、今までのドッグフードの1割程度入れて、その割合を徐々に増やしていくようにします。7日から10日程度で新しいドッグフードに完全に切り替わるくらいがちょうどいいでしょう。

手作りごはんを食べさせたい!
手作りごはん
手作りごはんのメリットは食材を完全に把握できることです。新鮮で添加物のない食材を飼い主さんが用意できるので、安心・安全ですね。

デメリットは犬に適した栄養バランスをとることが困難なこと、毎日つくるのは手間がかかって大変であることです。

仕事や家事で忙しい飼い主さんにとっては、栄養バランスを考えて作られた良質なドッグフードを食べさせるほうが、犬の健康を維持するのに適切です。手作りごはんはトッピングなどで時々与える程度にしましょう。

※市販の書籍やネットの手作りご飯レシピの大部分が栄養不足という調査結果もあります。詳しくはこの記事をご覧下さい↓

【調査結果】犬の手作りごはんレシピの75%以上が栄養不足!手作り食の危険性とは?

10歳以上のシニア犬にドックフードを与える時の注意点

老犬13歳
犬が10歳を超えるとだんだん、加齢変化が見られるようになります。歯のトラブルが増えたり、活動量も減少してきます。駆け上がっていた階段を、ゆっくり上るようになるなどで飼い主さんも気づいてきます。

人間の年齢に換算してみましょう。およその目安なので個体差はありますが、小型犬・中型犬で10歳は、56歳くらい、大型犬だと76歳にもなります。

小型犬・中型犬11歳では60歳、大型犬では81歳、小型犬・中型犬が12歳では64歳、大型犬では86歳となります。小型犬・中型犬が13歳になると人間では68歳となり、大型犬では92歳、という高齢になっています。
年齢換算表(参考:MVM 2016年4月臨時増刊号まるごと一冊高齢動物の疾患 p120「高齢犬・高齢猫とフード」より https://www.molcom.jp/products/detail/106512/)

いつまでも子供のように見える愛犬、「この子は人間だと●●歳くらいだな」と頭に入れておくことは大切です。

病気ではないのに食欲が低下した子はドライフードをふやかす
また、嗅覚が衰えてくるので食が進まなくなることがあります。ドライドッグフードを水でひたして電子レンジであたためると、匂いがして高齢犬の食欲をそそることができます。耐熱容器になっているフードボウルか、台所にある耐熱容器でドライドッグフードを軽く温めてから与えてみましょう。

700Wの電子レンジで15~30秒ほど温めると柔らかくなりいい香りがします。熱すぎるときは、少し冷ましてから与えましょう。
レンジ内フード
あまり食べないでいると、空腹のあまり黄色い胃液のようなものを吐くことがあります。これは胃液ではなく実は胆汁なのです。

頻繁に吐くようでしたら、長時間空腹が続かないようにドッグフードの量は変えず、与える回数を増やしてもいいでしょう。それでも吐くようなら獣医師にすぐに相談してください。(参考:犬のからだセミナー 吐く編 この「吐く」、大丈夫? https://www.peppynet.com/library/archive/old/html/101111)

歯が弱っている場合も、ドライフードはうまく食べられないことがあります。このくらいヒタヒタにしてふやかすと食べやすくなります。
ふやかしフード

ウェットフードやパウチも食べやすいのですが、一般的にドライフードのほうがカロリーは高いので、食事量の少ない子や弱っている子にはドライフードをふやかして与えるのがおすすめです。

高齢犬に多い疾患への対処

高齢犬に多い心臓病や腎臓病など、疾患にかかってしまった場合は薬だけでなくて「療法食」が必要になることがあります。高齢犬に多い病気を見てみましょう。

歯周病
歯みがき
歯周病は多くみられます。加齢と共に口臭がきつくなったら、歯周病を疑ってください。病院で定期的に歯石を取ってもらったり、もしくは抜歯が必要かもしれません。

歯がぐらぐらして食べにくそうにしていたり、痛がったりする場合は、ドッグフードをふやかして食べやすくしてあげます。日頃から歯を磨いて清潔にしてあげて、治療を続けてお口のケアを行いましょう。

心臓病
心臓病
高齢になると、心機能が低下してしまいます。「僧帽弁(そうぼうべん)閉鎖不全症」「心筋症」などが見られるようになります。

必ず動物病院で定期的にチェックしてもらうことと、病状に合った療法食を与えることが大切です。

糖尿病
水を飲む犬
糖尿病も高齢犬に見られる病気です。お水をたくさん飲む、たくさん尿をする、というときは疑って下さい。一般的にはインスリンの注射を行い食事療法がとられます。合併症として白内障や腎臓障害がみられることがあります。

腎不全
腎臓
腎臓の組織が劣化したり、老廃物や有害物質を取り除くろ過システムが低下したりします。腎臓機能は一度失われると元に戻りません。早期発見・早期治療が大切です。

お水をたくさん飲むなど水分摂取量が増えている・尿量が増える・尿の色が薄いなどが見られたら動物病院を受診しましょう!たんぱく質を抑えた腎臓食を食べるなど、食事制限が必要になります。
小便
がん
高齢になると、どうしてもがん(悪性腫瘍)が多くみられるようになります。皮膚がんや乳がん・リンパ腫など、見た目や触った感触でわかるがんもあるので、ブラッシングなどお手入れのときは全身をくまなく触ってチェックしてあげましょう。
ブラッシング
(参考:老犬のかかりやすい病気って? http://www.petline.co.jp/note/dog/senior/sick/)

繰り返しになりますが、1年に最低1回(10歳以上なら出来れば1年に2回)、動物病院に健康診断へ行って下さい。特に10歳を越えると健康診断の受診は必須だと考えて下さい。

※「犬の健康診断」の料金や注意点についてはこちらの記事をごらんください↓

犬の健康診断の費用はいくら?検査項目は?何歳から?実際に体験してきました。

(まとめ)老犬のためのドックフード選び3つのポイント

ポメラニアン老犬
高齢犬用に色々なドックフードが販売されています。しかし、冒頭でお話したように、「犬の体の仕組み(肉食動物なので肉の消化に向いている)」「シニア期に補うべき栄養素(動物性タンパク質)」を考えれば、どのようなフードがシニア犬にとって最適なのか?は自明の理ではないでしょうか?

生後7歳からの老犬のドックフード選びのポイント
【1】良質な肉(タンパク質)が主原料になっている
穀類が主原料はNG!レンダリングされた肉はNG!
【2】カロリーが低く、シニア期に必要な栄養を補えるもの
【3】酸化防止剤や着色料などの添加物が少ない、または入っていない。

この3つになります。あとは、フードの価格と愛犬の味の好みになります。愛犬には1日でも長生きして欲しいのが私たち飼い主の願いです。

わんちゃんは自分でフードを選ぶことができません。調子が悪くても言葉でしゃべって伝える事もできません。わんちゃんの健康を守れるのは飼い主のあなただけです!しっかりと調べてくださいね。

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